
秘密の兄妹
第4章 兄の想い
『大丈夫だ。何度もしていくうちに慣れるから、そのうち傷みもなくなる…』
お兄ちゃんはそう言った。
…これから何度もお兄ちゃんにこんな傷みもなくなるくらい、抱かれ続けるの…?
私は眠っているお兄ちゃんの顔を見上げて聞く。
「お兄ちゃんは私のこと好き?」
すると、お兄ちゃんは急に閉じていた目を開けて、驚いた表情を見せた。
私の頬に手を伸ばすと、お兄ちゃんは私の顔をじっと見つめた。
「お前の身体は好きだよ……。」
「…私の身体……?」
お兄ちゃんの言葉で落ち込む私に、お兄ちゃんは笑いかける。
「紫織、知ってる?セックスって身体の相性があるんだ。お前との相性は最高だ。お前はオモチャとしても有り余るほど役にたってる……。」
私は下を俯いた。
「…じゃあ、オモチャとしての役割がなくなったら、私はお兄ちゃんに捨てられるんだね。」
「…………」
その通りなのか、お兄ちゃんは何も答えてくれない。
「私のこと妹として愛してくれないんだ……」
私は小さな声で呟いた。
「…お前、忘れた?俺のオモチャでいる限り、俺は昔みたいに紫織を妹として可愛がってやるって言ったよな?」
「今はお前はオモチャではあるけど、俺の可愛い妹でもあるんだ。しばらくはお前を捨てるつもりはないから安心しろ。」
「……うん。」
そう返事はしたけど、心がひどく痛んだ。
