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一目見て“嫌なんだな”って分かる顔になっている滝波。


そんなお前以上に俺は今、自分が嫌なわけだが。


滝波は、今１度深い溜息を吐いてから、口を開いた。



「取り敢えず、説明してもらいますよ
“セフレ”という事実を知りながらも“恋人”だと抜かした理由
貴方達が“セフレ”をすることになった理由、貴方が颯太くんを避けることになった理由、等
私が知り得ないであろうこと、全て」



後者2つは俺らのこと。


1つ目を言った挙句には、また何か言われそうだが


この際、覚悟を決めて言ってしまおう。


2つ目は.....颯太もいるし詳しくは言えんが


滝波は俺の気持ちを(何故か)知っているみたいだし


ルール4の話をすれば済むだろう。


しかし、前者は恐らく上野で。



“セフレの事実を知っていた”

って.......え？



上野を再度見れば、眉間に皺を寄せ難しそうな顔をしていて。



「知っていた、って.....」



そんな独り言を呟くということは颯太も気付いていなかったようだ。


当本人2人が気付かないことを気付くって...


いや、むしろ自分らのことだから見えにくいのか？



「........だよ」



上野の口から出た小さく不鮮明なそれに、3人揃ってえ？と声を漏らす。