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最後の恋は甘めの味で

第41章 あれ?言ってなかったっけ?

言うその口元は笑っているのに、目は笑っていない。


流石俳優。


こんな冷たい空気も出せるのか。


さっきの暖かい空気はどこへやら。


俺はぶるっと身震い。


すかさず謝りを入れようとしたのに、流石暁さんだ。


空気の読めなさは天下一品。


「祐也ーちょっと手伝ってー」


いつの間にキッチンに行ったのかキッチンから顔を出し暁さんが祐也くんに呼び掛ける。


「はーい」


俺の手を離しキッチンに向かう。


その後ろ姿にはもう冷たい空気は纏っていなくて。



油断してた.....



暁さんが異常なまでのサムコンであるのと同じように


あの相模祐也だってマザコンな可能性は絶対に捨ててはいけなかった。

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