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最後の恋は甘めの味で

第14章 逃げる

別に私は上司を演じているわけじゃない。


規律正しい関係を保っているだけ。


「好きって言ったのにそんな態度されちゃあ、無視されてんのとおんなじよ」


佳世の言葉で飲んでいた生を喉に詰まらせる。


「な、なんでそのこと!」


感情的になっても仕方ないと悟ったのはたった2,3分前というのにそれをあっけなく壊される。


「そのこともなにもそんなん知ってんのされた側かした側くらいでしょ。誰かが見てて噂流したってんならまだしも」



か~み~じょ~う~!



頭の中に小憎らしいほどかっこいい部下の顔を思い浮かべる。

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