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曖昧☆Bboys

第56章 母になる強さ

「それに、美咲さんだって現実シングルマザーに自信ないと言ってたじゃないか。お互い良い関係作れると思うよ」


ズボンに足を通している私に続けてそう言った。


猛烈に腹が立った。


「ご心配なく、生活支援でもなんでもしてでも私はこの子を育てますから」


仁王立ちして言ってやった。


弱味に付け込む言い方が許せなかった。


紅林さんは暫く黙って私を見つめ、溜息を吐いた。


「ただ君を放っておけなかった。助けを求めたのは美咲さんの方だよ…」


低い声は悲しそうだった。



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