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曖昧☆Bboys

第21章 衝突

涙でふやけたケーキの箱を流しに置き、思い切りティッシュで鼻をかむ。


「もう、いいや。明日仕事だし、お風呂入って寝よ」


声に出して言うと諦めがついて、バスルームに向かった。


丁度風呂から上がった頃だ。


「ただいま…」


と静かな声で、彰吾が帰ってきた。


私はバスルームから、ちょこりと顔を出し、「おかえり、遅かったね」と何食わぬ顔で言った。


さっきまで泣いていた姿は微塵も見せずに。






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