モテモテ男の裏の顔⁉︎
第30章 繋がる気持ち。
翌朝ーー
部屋のドアを叩く音と兄貴のデカい声が頭にズキズキと響いた。
『おい起きろ!学校遅れんぞ!
俺も時間ねぇから、先行くわ!』
(痛ッ…デカい声出さないでよ…)
私はズキズキと痛む頭を抑えてうずくまった。
『はよ..。』
「もう..何よ..?兄貴も早く仕事に..」
『兄貴じゃねぇよ。』
(はあ?)
私は潜っていた布団の中から顔を出すと、目の前には肩肘をついて隣に寝ている湊がいた。
「ギャ⁉︎みな..⁉︎痛ッ…‼︎‼︎」
『兄妹揃って..朝からデケぇ声。』
「何で湊が..⁉︎...痛ッ‼︎」
『お前。二日酔いしてんだろ…
喋んねぇでまだ寝てろ。』
この状況をまだ理解出来ていない私に構わず、湊は私の身体を包むように抱き寄せた。
(え⁈ちょっと⁉︎何やって⁉︎⁉︎)
腕の中に収まっている私の耳には、
湊の鼓動が静かに響いてくる。
何これ…?
どういう状態…?
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