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双子姉妹・恋と愛

第1章 相性

恋は、ワインを飲み干しグラスをローテーブルに置いてため息をついていた。
それを見て愛は、空のグラスにワインを注いであげる。

「だから、一人にしなさいって言ったでしょう。」


「しょうがないでしょう。二人とも告られた時期が一緒なんだから、」


「そうですか、もてる人の贅沢な悩みですこと…」


恋は、窓から見える夜景を眺めて考えていた。
ふっと名案を思い付く。

「ねぇ、愛、代わりに一人とデートしてくれない?」

「やだですょ、恋ちゃんの代わりだなんて、」


恋は、ソファーに座っている愛に擦り寄って。


「ねぇ、一生のお願い、いいでしょう。愛ちゃん。わたしの休みを1日あげるからさぁ、」


「恋ちゃんの一生のお願いは何度聞いたか、仕方ないわねぇ、今回だけょ。」


「感謝します。愛様。」


恋は、ソファーに正座して愛に頭を下げる。



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