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シュールな関係

第6章 好みとは

だけど一之瀬さんは

わたしの不安などお構いなしに

慣れた口調でオーナーに

『これツケといて』と

何食わぬ顔で言っている。



うえぇぇぇぇ―――!!


ツ…ツケだって~~?


ツケ?ツケ?ツケ?


それって

顔パスってことよね!?


聞き捨てならない台詞だ!!





「一之瀬さま

いつもありがとうございます」




沢山の袋を抱えオーナの女性が

満面の笑顔での応対



レディースものの

ブティックなのに手慣れた様子



やっぱり王子に夢中になったら

女の影があるんだわっ!!



恐ろしや、恐ろしや…




あまりにもスマートに振る舞う

一之瀬さんを見て

本当の彼女でもないのに

マジマジと考えてしまう。



この店の常連客のようね

ツケが利くくらいに

誰かと来てるんだ。





一瞬ドキッとした乙女の

気分を返して!!



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