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顧みすれば

第37章 世界一美しい島で

私たちは交互にペンをとり


婚姻届を書き上げた。



不思議


こんな薄い紙切れで


人生が変わっていくなんて。



二人で書き上げた婚姻届を見た。



その薄い紙切れは


朝日に照らされ透けている。



「これで紗英と夫婦になれる。


 ずっと一緒だよ」



なんだかドキドキする。


夫婦ってどういうことだろう。



直哉さんは私にそっとキスをした。



「紗英 もうすぐギリシャに着く。


 大使館に出しにいこう。


 降りる準備して」



ギリシャに着くと私たちは下船した。


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