
まなかなかなか…
第8章 2014年09月01日(月) 死
まなか、龍に愛されてるね。
普段は突き放しときながらたまに助けを求めたりして、いつまでも天の邪鬼な演技してるなら押しかけるよだって。
天の邪鬼か…天の邪鬼ね……。
まなかは最近、心が強くない人ばかりと仲良くしていたから…本当はまなかも弱い方なんだけど落ち着いてるお姉さんで通ってた上、隠すこと偽ることもできたから決まって話を聞く側だったの。
たまに聞いてもらっても、せっかく笑顔でいる相手がまなかの話を聞いて負の感情でいっぱいになってしまうんじゃないかって怖くて…だって相手が負の感情でいっぱいになったら、まなかは自分のことを後回しにして相手に寄り添わなきゃいけないでしょ?
自分のことでいっぱいいっぱいの時でも隠して偽らなきゃいけない…それが苦しかったから、本気で相談なんてできなかったの。
でも龍は心が強いから。
どんなまなかでも受け入れ、寄り添ってくれる。
まなかはそんな龍を求めたくなっちゃうよ。
龍と一緒にいるとね…きっとまなかはずっと、こうやって守られたかったんだろうなって思うんだ。
思えば、まなかの大切な人たちは大抵心が弱かったな…最後に力強さを感じたのは拓真だったかもしれない。
でもまなかが無意識に、そういう人たちを求めていたのかもね。
自分が弱いなんて前は認めたくなかったから。
自分より弱い人と一緒にいて、自分の弱さを見て見ぬフリしたかったのかも。
