星も、パンも
第24章 パンは、踏み出―――…
俺たちは、軽く朝食を食べると…
撮影があるスタジオを目指した…
タクシーの中でも…
俺は資料を読み続けた…
読めば読むほど…トキコ先生の世界観に引き込まれていく――――…
急いで作ったであろう資料なのに…
要点がまとめられていて引き込まれていく―――…
読みながら……つい…どう演じようか…
考えている自分がいて…
はずかしい…
すると―――――…
松本の手が…タクシーの運転手に気づかれぬよう…俺の手をギュッ――――…っと握る…
(大丈夫だ…)
って――…
声を出さず…唇だけ動く…
目線は…外をみてるのに…
俺は、ギュッと…松本の指を…
指で握り…返事とした―――…
(さんきゅう…大丈夫だ)
今の…俺の顔は……
誰にも見せれないくらい…
真っ赤かも――――――…
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