星も、パンも
第12章 ナイトは、遇者を装う…
「お帰り〜!風呂先に入ったからな〜」
リビングの奥で…バスタオルで頭をガシガシ拭きながらミー君が俺をみている――…
大人になり立てのような少年の顔を見せるミー君…
「お腹すいた?今、何か作ろうか?」
「ん〜、さんきゅ」
ミネラルウォーターを口に運びこちらに近づいてくる―――…
「ね〜…石丸…」
「ん?何ですか?」
「前に撮った俺のシーン…取り直し出来ないかな―――…」
ドキン――――…とした…
「松島ナナとの朝食のシーン…?」
コクンと…うなずく…
あれは…
俺的にも…取り直しを希望したいが―――――…
「無理だろうね――――」
「なっ!…何で!」
俺は、袋から食材を取りだし…キッチンに広げる…
「何で!って―――…
あのシーンだって…、松島ナナさんとのスケジュールとか…スタジオ確保とか……
ミー君以外の人達の都合や、兼ね合いの下成立しOKになったシーンなんだよ――…
ミー君一人の思い付きで取り直しが出来るとは思えないんだけど――…」
ミー君は、グググっと押された顔をした――――…
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