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嘘でもいいから

第5章 初めてを貴方に

「あ、ごめんなさい…
えっと…向井さんみたいな完璧な人
でも、不安になったりするんだ
と思ってしまって…」


「あはは…何それ、ひどいなぁ。
好きな子の前では、男なんてみんな
同じだよ。不安でいっぱい。
さぁ、エスコートしますよ?お姫様」


不安なんで微塵も感じさせない仕草で
私をエスコートしながら
向井さんと私は歩き出した。


目的地は高層階のレストラン…
別の階にある高級レストラン
とは違い、ラウンジも兼ねている
ここではコース料理も食べられるし
何よりアルコールが豊富。

お酒が好きな向井さんらしい
チョイスかもしれなかった。


でもお酒、気を付けないと…

私は一杯しか飲まないと決めていた。

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