テキストサイズ

地下病棟の秘密

第19章 残酷な真実



絢子「涼さん!!涼さ…涼さん…」


近所迷惑など考えず
何度も何度もドアを叩き続けた
だけどいつまで経っても涼が出て来る事
はなかった


絢子「…涼…さん…」


その場に座り込み
声を上げ泣き出してしまった絢子
近所迷惑とか恥ずかしいとかそんな感情
はもう
とっくに消えていた
ただもう涙が止まらなかった


絢子「涼さ…うぅぅ…涼さん…」

涼「絢子?」

絢子「!?涼、さん…」

涼「…」


名前を呼ばれ
声がした方に視線を向けると
そこには会いたいと願っていた涼が立っ
ていた


涼「絢子、あの今日は…」

絢子「涼さん…」

涼「!!」

絢子「私、私…」


堪らず涼の胸に抱き着いた絢子
抱きしめてほしくて背中に腕を回したが
涼は抱き返してくれず
それどころか…


絢子「…!?」

涼「…」

絢子「涼さん…」

涼「…」


素っ気ない態度で絢子を引き離した
何故そんな態度を取るのか
不思議だったが…


由佳「パパ、その人誰…」

涼「由佳…」

絢子「…」


ストーリーメニュー

TOPTOPへ