
地下病棟の秘密
第17章 家に招待されて
柴田「お待ちしていました」
祐樹「…」
約束の日
祐樹はアリスの家を訪ねていた
かなりのお金持ちとは聞いていたが
まさかこんな…
祐樹「すごく…広いですね…」
柴田「くれぐれも屋敷内で迷わないよう
お気をつけください」
祐樹「あなたでも迷う事とかあるんです
か?」
柴田「もちろんありますよ」
祐樹「やっぱり…」
若山家に仕える執事
柴田でも迷う事があるようだ
くれぐれも迷子にならないよう気をつけ
なければ…
柴田「パーティー用の服を用意してあり
ますからまずは着替えてください」
祐樹「はい…」
用意されていた服
それは高級ブランドの新作スーツ
シャツもネクタイもポケットチーフも靴
も全て
最高級品で
着ているというより
服に着られている感じだった
祐樹「…」
柴田「よくお似合いですよ」
祐樹「そうですか?スーツなんて滅多に
着ないから…」
柴田「準備が出来たなら参りましょう、
会場で皆さんがお待ちです」
祐樹「…はいっ」
