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一度だけ抱いて~花は蝶に誘われてひらく~

第6章 【残り菊~小紅と碧天~】 運命が動き出す瞬間

『朝霧楼傾城始末』
      原作 東恵泉・脚本 安田梅光
 ここは花の吉原、数ある遊廓の中でも格の高さでは名うての本籬(ほんまがき)〝朝霧楼〟。
 朝霧楼の稼ぎ頭である花魁花散里の許に通っている馴染み客は京から江戸に遊学している公卿の子息光君(ひかるのきみ)である。
―女郎は客に惚れさせても、けして客に惚れるな。

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