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一度だけ抱いて~花は蝶に誘われてひらく~

第4章 【残り菊~小紅と碧天~】 流星

 教室に通い出したのもほぼ同時期ということもあるかもしれないが、何故か妙に気が合った。小紅が肌襦袢一枚きりで深夜、飛び込んできたときには、流石にお紀代も愕いた様子だった。
 しかも、そのときの格好ときたら、胸許はしどけなく緩んでいるし、ひとめで何をされそうになったかが判るほど酷いものだったらしい。その夜は何も訊かずに泊めてくれ、難波屋での経緯をあらかた話したのは翌朝になってからだ。

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