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　でも、それで良いのだ。正妻であろうが、側妾であろうが、栄佐自身が〝妻〟だと認めてくれるなら、きっと私は耐えていける。それに、彼が角倉家に戻れば、正室だけではなく、側室だって小紅だけでは済まないかもしれない。武家には後嗣になり得る男児は多ければ多いほど望ましいのだと町人の小紅だとて知っている。