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「もう行くの？」

「あぁ」

「今日接待って言ってたよね。
頑張ってね」

「うん」




暫しの沈黙。

………俺、何緊張してんの。




「で、どうしたの？」

「……なんでもない」

「ふーん？
じゃあ行ってらっしゃい」

「彩」




再び顔を戻そうとした彩を、俺は呼び止めた。




………言葉にする理由は


喜ぶ顔が、見たいから。





「………彩、ありがとう」





目を丸くする彼女に


自分でもドン引きするほどの優しい声で、俺は続けた。





「俺と結婚してくれて、ありがとう。


これからも、一生


宜しくお願いしみゃす」





～～～噛んじまったよ！！



………やっぱ無理。


俺はこんなセリフを、日常で言い続けるなんてできねぇ。





許せ、彩。



次に言うのは



きっと１年後だ。













隠甘×喘彼／翔太のstory

♡おしまい♡