
∮恋密度∮官能短編集 先生&生徒
第1章 純愛指導
「‥っ‥俺も同じ生徒ならよかったのに―――!」
一人の部屋で悲痛な叫びだけがこだまする。
叶わない想い‥
報われない気持ち‥
フラレてなお、本気で好きだったということを実感した。
押しには強いのに教師という立場がそれを邪魔する‥
しつこく迫るわけにはいかない‥‥‥
同じ生徒の立場だったら付き合ってくれるまで人前だろうと毎日堂々と好きだって告るのにッッ‥
もっと違う出会い方をしていたなら──
でも、どうにもならない‥
俺が意識していたら、あいつが気にしてしまうから‥
明日は、なるべくいつも通りに振る舞わないと‥
