テキストサイズ

闇の王と光の騎士

第11章 戦慄の国内浄化作戦

片腕をもがれたミーカは傀儡人形を出し、操る。

彼女は片手で一体づつ傀儡を操れる熟練者だ。

傀儡はピエロの形をした殺戮兵器。
無数の仕掛けが施されており、並みの傀儡師では両手を使っても操れない複雑なものだった。

(気配のない傀儡ならこいつの心眼も通用しないっ!!)

ピエロは生物ではあり得ないほど大きく口を開き、仕込み毒針の発射準備を行う。

「業火ッッ!!」

目隠しをした用心棒は手のひらから究極魔術のひとつ業火を放つ。

黒い焔は一瞬で傀儡人形を燃やす。

「なにっ!?」

ピエロはあっという間に燃え尽き、焔は操り糸を伝い、術者のミーカに襲いかかる。

「ぎゃあっ!! 熱いッ!! 熱いッ!!」

黒い焔に包まれたミーカは火を消そうと床を転がる。

「無駄だよ……業火は君を燃やし尽くすまで消えやしない」

「ふざけるなっ!! こんなところでっ!! こんなところでっ!! マギトぉおお!!」

黒い焔はミーカ以外のものは燃やさない。

周りのものたちは悲鳴をあげながらミーカから離れる。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ