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ガタン…ガタン…ガタン…


帰りの電車の中で、ご機嫌な凛ちゃんと弟達とは対照的に、あたしと俊くんは気まずい空気になってた。


どうして、あたしの御守りを俊くんが持ってるの？


聞けばいいのに…。


てか、俊くんが教えてくれたらいいのに…。


俊くんは、何も教えてくれなかった。


そんな重苦しい雰囲気を打ち破って、勇介くんが口を開いた。



「よかったのか？あのウサギ…。おまえ小さい頃から大事にしてたやつだろ？例の初恋の…。」



「ああ…そうだな…。でも、もう本当にいいんだ。俺の願いは叶ったよ。御守りも、要らない。」



俊くんが、あたしを見つめながら、ため息のように囁いた。


「もう…見つけてたから…。」


俊くんの切なくなるような、甘い視線に堪えきれず、あたしは赤くなって俯いた。