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BL~中編・長編集2~

第15章 ~ほんとに好きなのは…?~

「お前、状況を理解してないだろ?」

「…………?」

生徒会長の言葉に首を傾げていると、くしゃくしゃと頭を撫でられた。
顔を見ると、生徒会長は優しく微笑んでいた。 どうやら、機嫌を悪くしているわけではないらしい。

「ま、そんなところが可愛いんだけど。」

「っ!‼? ちょ、何言って…」

こんな、人が大勢いるところで…この人は、恥かし気もなく何を言ってるんだ!?
生徒会長と一緒にいることで、ただでさえ注目を集めてるのに、みんなの前でこんなこと…

「ムカつく‼‼ 目の前でイチャつくな‼」

「見たくなければ、お前がどっかに行けばいいだろ。」

一人で騒ぐ莉央に対して、冷たくそう言い放つ生徒会長。 普通の人ならどっか行くんだろうけど、莉央にはその言葉は煽り文句にしかならない。

「はあ!? もう頭にきた‼‼ ぜっっっっったいあんたから大智のこと奪ってやるからなっ‼ 覚悟しとけよ‼‼」

「はっ。 やれるもんならやってみな。」

俺のことなんか完全に無視して、睨み合っている二人。
案外、この二人って気が合うんじゃないかな。なんて、そんなことを考えながら…

「今日から、あんたと大智の仲を徹底的に邪魔してやる‼‼ 二人きりになんてさせないからな‼」

「そんなことして、大智に嫌われても俺は慰めてやらないからな。」

「嫌われるなんてへまするかっ‼‼ っていうか、大智のこと名前で呼ぶな‼ ムカつく‼‼」

これからも、賑やかな日々が続きそうだな…と思ったわけです。



~END~

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