テキストサイズ

BL~中編・長編集2~

第11章 ~恋の公式~

「西園寺さん!?」

めっちゃ機嫌の悪そうな、あいつが。

「・・・・」

「っ・・」

あいつに睨まれ、すぐ様俺から離れる田中。
あいつが登場したことで、少しは冷静さを取り戻したようだ。

「チッ・・・」

俺を見て、舌打ちをしたあいつ。

なんだよ・・・俺、何もしてないじゃん。

「ちょっ・・・・」

「こいつは俺のものだ。 二度と手を出すな。」

「!?」

そう田中に冷たく言い捨てたあいつは、俺の腕を引いて足早に喫煙所を出て行く。

「おい!! 放せよ!!」

「・・・・」

俺の言葉なんて、完全に無視。
真っ直ぐ前を向いたまま、スタスタと歩くあいつ。

「ちょっ!!」

結局、ろくな抵抗もできないまま、滅多に人が来ない資料室に連れて来られた。
部屋に無理矢理入れられ、慌てて後ろを振り返ると、カチャリと鍵をかける音が。

「な・・なんだよ。 今更、何の用が・・・」

「あいつと寝たのか?」

な・・・・んで、こいつがそのこと知ってるんだよ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ