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「再会」と呼べる「出会い」

第13章 ごめんなさいじゃ足りない

「…あの 何がどうして…?」


「佐伯さんは」


松井さんが静かに口を開く。

「俺があそこに現れない方が
 良かった?
 本当はお邪魔だったかな?

 だとしたら謝るよ」


いえ

言う代わりに首を振る。

「助かりました
 ありがとうございました!」

「井崎と 
 どうして会ったんだ?」

今度は隠土先生が尋ねる。

「別れを 
 言おうと思ったんです」


今日できっちり
終わりにするつもりだった。


「話はついたのか?」


「いいえ…
 昨日次朗君と一緒だった所を
 誰かに撮られてて

 二股は許さないって
 
 …私は責められて
 当然の事をしたんです」


私に100パーセント 罪 はある。


「だとしても
 傷つけて良い事にはならない。
 佐伯、もう二度と
 井崎優司に会っては駄目だ」

「… でも私」

この

優司君の気持ちを傷つけた事への罪は
どう償えば良いのだろうか

このまま
只さよならをするだけで
それでいいのだろうか…

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