「再会」と呼べる「出会い」
第1章 苦過ぎた初体験
ゆっくりと感触が遠ざかっていき、
彼は再び、言葉を発した。
「俺 ずっと佐伯の事好きだったんだよ
なー頼むからっ!この通り!!」
私 仏様でも神様でもないんですけどっ!
助けを求めるつもりで、
先輩達の方に振り返り私は目を疑った。
「ミカティ、ルリ、ずっと優司君に
片思いしててさ、
この後、告るつもりだったんだよね」
号泣するルリ先輩の肩を
モエ先輩が優しく抱く。
こんな形で後輩に横取りされるなんて
「そんな… すみません私…」
「謝るってことは OK…?」
「やったな!優司!!」
「おめでとうっ!!」
「えっ!!なんでっ!!」
やめてよ…
「優司君ならきっとミカティを
幸せにしてくれるよ」
ルリ先輩?!
「おめでとうミカティっ」
モエ先輩までっ 何言ってるの??
女の子達の視線が痛い。
だって私
金縛りにあったような私を
大衆の面前で優司先輩は抱きしめた。
断れない状況になってしまってた。
今でもたまに、
バカだったと後悔してる。
作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える