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レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~

第4章 逆らえない恋心

 幸か不幸か、それから急に吐き気を憶えてしまったのだ。まるで薄いベール越しに他人の経験した出来事を見ているかのような感覚ではあるが、眼を閉じても確かに美奈恵の唇をそっと塞ぐ剛史の姿を容易に思い描ける。
 では、あれは本当に起こったことなのだ。けして起こってはならない過ちが自分たちの間で、起こってしまったのだ。 

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