溺れる愛
第21章 波乱の合コン
目が覚めると、私はベッドに居た。
隣には勿論那津の姿は無くて
それがなんだか切なくて…泣きたくなった。
たぶん、那津がここまで運んでくれたんだろうな…
私重くなかったかな…
『どうして寝ちゃったんだろ…もっと色々話したかったのに…。』
離れている間、何をしてたとか
どうやって会社を立ち上げたのかとか
どうして…居場所を教えてくれなかったのか…
『そろそろ…準備しないと…』
結局スーツのまま寝てしまっていた為に
服がヨレヨレになってしまっている。
クローゼットから代わりのスーツを出して
それに着替えて顔を洗った。
髪の毛は…やっぱり後ろでピンで纏めた。
下ろすのは、那津の前でだけ。
だって那津が、そう言ってくれたから。
これは、那津だけの特別…。
胸の奥がじんわり熱い。
たったこれだけの事がとてつもなく嬉しい。
『はは…なんか私、中学生日記の主人公みたい』
自分のウブさに少し笑いながら、いつもの様に出勤した。
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