溺れる愛
第17章 社会人編スタート
そこにはやはりあの綺麗な顔の田所さんが居て
案の定菜々子ちゃんは凄く嬉しそうな顔をしていた。
やっぱり気に入ったみたいね。
心の中で微笑ましく見守りつつも、見とれている菜々子ちゃんを肘でつつくと、彼女はハッとして
すぐに立ち上がって挨拶をして名刺交換をしていた。
「こんな美人さんと可愛い人が来てくれるなんて
僕は凄く役得な気分ですよ」
「えーそんなぁ!田所さんってお上手ですね」
「いえいえ、お世辞などではありませんよ」
二人が楽しそうに談笑をしている中、空気を壊すのもあれだけど
そろそろ打ち合わせを始めないと…
そう思って内心ソワソワしていると、田所さんと目が合い
途端にキリッとした男性の顔つきに変わった。
あ…仕事モードに入ったのかな…?
私のその考えは当たっていたようで
「そろそろ始めましょう」
田所さんの一言で場の空気が一気に仕事モードへと変わった。
凄い…さすが人の上に立つ人材なだけはある。
たった一言で空気を変えられるんだもの。
私も見習わないといけないわ。
そう思いながら、私はいくつかのデザイン画を机の上に並べていった。
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