神様の独り言
第5章 神様は朝日を掴む
その日から…
道子は…朝日を見に行くのが日課になった――――…
雨の日は…流石に見には行かなかったが…
ほぼ毎日…道子は高台の公園のベンチに座り…
太陽と―――…少年を待った…
少年は、毎日ではないが…
家を抜け出し…朝日を見に来た…
何度か顔を会わせていると…
少年が…見た目とは反して幼いと感じたし、
耳のコンプレックスは……
風が…少年の髪をかきあげた瞬間に…
聞かずともわかった――――…
道子は…その耳のない少年の存在に…
言い知れぬ…やすらぎを感じていた…
道子は、手話で会話をしようとしたが…
少年には全く通じなかった…
少年には…独自の…コミュニケーション方があるらしく…
ほぼジェスチャーに近い伝え方と…
ほぼ…読み取れない筆記でのどちらか…
だが…少年は相手の唇を読み
相手に合わせる事は出来ていた…
ボサボサな身なり…
耳の無い…容姿…
道子は…酒井に少年を調べさせた――――――――…
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