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「……俺の親友に、今君が言ったのと全く同じタイプの男がいるけど」


「……………！！」


「そいつは冷静沈着に見えて、実は誰よりも熱血で。
大事なのはハートだとか言っちゃう奴なんだ」



全身に衝撃が走って、私は頭を上げる。

突然の質問にも拘らず、目の前の彼は

何もかも一瞬で悟ったように、穏やかな声で続けた。



「まあ、そんなセリフ女の前では言わないけどね。
どんな男でも、かっこつけてーもん。
彼女の前では、特に」

「……………っ」



胸の奥に何かが込み上げてきて、言葉が出てこない。

太陽の光で、彼の茶色い髪がキラキラと輝く。

長いまつげに深い瞳を、窓に向けて

その人は、さらに優しい表情になっていく。





「これは、俺の経験からというか……
実際に今俺が感じてることなんだけど」




音色のような声で、彼は私に話してくれるから

私はもう、囚われたように彼の言葉に耳を傾けた。




「寄り添えないのに傍にいるって、すげー辛いんだ。

だから

寄り添える相手になれた

一緒にいる事を、相手も望んでくれた

……それだけで、幸せなんだよ」