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片想いの行方

第34章 真実の願い



……………………………………






…………分かっていた。






図書室から、蓮を見つめる美和の姿を




偶然見つけたあの日から。






俺がどうやっても、引き離せなかった優香を傷付けることなく




本来の蓮に、きっと戻すことが出来る。







なぜなら………







美和は、誰よりも真っ直ぐに、蓮を見ていた。





俺が協力するまでもなく、俺が驚くほどのスピードで、自分で蓮に近付いていった。






何の企みも無く、見返りも求めず






ただ蓮だけを、想い続けていた。








そんな美和を………






蓮が好きになるのは





明らかに分かっていたことだったんだ。

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