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片想いの行方

第18章 彼女の正体

「うん、あのね。 美和ちゃんに伝えたいことがあって」



優香さんはにっこり笑い…、ゆっくりと言った。



「あの服…… ちょっと大人すぎると思うよ?
美和ちゃんには着こなせないっていうか、似合わないから、もう着ない方がいいと思う」




「…………えっ………?」





…………?


な、なんの話………?




その言葉が聞き間違いだと思うくらい、優香さんは笑顔のままだ。



あまりにも突然なことに、あたしは動揺を隠せない。




「…あの……服って……」


「先月、姫宮くんと一緒に買ってたじゃない」


「………!! 見てたんですか…?
だ、だって、あの時カフェの前で偶然って……」


「あぁ、これは美和ちゃんじゃなくて、私の為の服だなぁって思ったから、買ったの。
…私に似合ってたでしょ?」








ドクンと心臓が鳴る。




だめだ……優香さんが何を言ってるのか分からない。






………一体、どーいうつもりなの………?

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