テキストサイズ

息もできない

第18章 悪いのは誰なのか

朗と分かれて1人で帰路についていると


あれ……直か……?


離れてはいるが見間違うはずもない恋人が歩いていた
しかもその横には


中野じゃないか……!!!


俺は走って二人に追いつくと、直の腕をつかんだ

「わ!?………春陽…?」


振り返った直が不思議そうな顔をする
当たり前だ
今日は会えないって言ったのに偶然とはいえ目の前に俺がいるんだから

朗が好意を持ってる奴にこんなこと思うのは失礼だってわかってるんだがこいつがやったことを思うとどうも信用出来ない


「直、なんでこいつと一緒にいるの」
「え…なんで、って…」


直が答えようとするのを遮って中野が話し始めた



「おい、三浦さんだっけ?あんた何でいきなりそんな不機嫌なわけ?直が困ってんだろ」


この態度
やっぱり好きになれそうもない


喧嘩口調で俺と中野が話していると直が焦って止めに入った


俺は何故かそんなことにすら腹が立って
今日は会えないなんて勝手なこと言っておいて家に来いって言って直を家に連れこんだ


中野とのことを問えば黙られて
それにまた腹が立って昼間一緒にいた女のことまで思い出して責めて


俺最低
なんでこんな直に当たってばっかりいるんだろう

ストーリーメニュー

TOPTOPへ