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「……えぇ、監督。


本当に我儘言ってごめんなさい。


クランクイン直前になって、監督にこんな事をお願いするのは本当に心苦しいのよ。


アタシに免じて許してちょうだいね。


え？


いい宣伝になったから良かった？


そう言ってくれて嬉しいわ。


………えぇ、ありがとう。


それじゃあ、ヒロインの名前は


『ユウ』に変更で宜しく。



え？漢字？



別に何でもいいわ。


あ、でも


自由の由に、宇宙の宇ってのはやめてネ」





ふぅっとため息をついて、電話を切る。



さて次は……FAXね。



アタシはノートパソコンに向かって、文書を作り始めた。