
隠れて甘いkissをして
第57章 隠れて甘いkissをして
▼Side... 立花
『任務完了』
咲原が会議室から出ていく姿を見送った後
俺は携帯のメールにそれだけ打ち込み、七瀬隼人へ送信した。
「ちょっとちょっと立花先輩~~!
香まだ頭が混乱してるんですけど!!
ニコニコしてないで説明してくださいよーー」
海老沢が隣りで慌てふためいている。
……ったく。
来るなら来るって先に言えよ。
こんな昼間に堂々と現れやがって、どうなっても知らねーぞ。
「………………」
………それでも
きっとあの男のことだ、咲原に逢いたくてたまらなくなって来たんだろう。
そう思うと、自然と笑みがこぼれた。
「立花先輩ーー!!」
「あぁ、ごめん。
まぁ、そーいうことだから。
あとは咲原本人から聞きな」
