
隠れて甘いkissをして
第56章 愛の告白
『………最初に彼女を見つけた瞬間に
俺は恋に落ちたんです』
『……えっ?』
予想外の言葉に、女性アナウンサーは進行の紙から目線を上げた。
隼人は穏やかな表情で、話を続ける。
『彼女と出逢うまで、こんな気持ちになれるなんて知らなかった。
今まで誰と付き合っても、心に影を落とす過去が邪魔をして、拭い去ることができなかったんです。
それはこの先もずっと続くんだって、諦めていたんだけど……
土砂降りの雨の中で、大声で泣く彼女を見つけてから
俺は彼女から、数え切れない程の幸せをもらっています』
………ドキッと胸が鳴る。
隼人……もしかして……
ま、まさか、違うよね……?
だって、これは映画のPRだもの………
