隠れて甘いkissをして
第23章 甘々尋問
「驚かせてごめん。
由宇を見たら夜まで待てなくて。
最後に出るところを端から見てた。
一か八かだったけどタイミング良かったよ」
隼人は笑った。
……ドキドキが止まらない。
連れ込まれたのは、階段の踊り場だった。
非常用なのか、関係者用なのか分からないけど、上下で誰かいる気配は無い。
でも、閉められた扉の向こうから、話し声や足音が聞こえる。
私はやっと今の状況が分かってきた。
「は、隼人……
だ、だめだよ…まだ終わったばかりだし。
い、いっぱい人がいるのにこんなところで……」
自分で言いながら、さらに鼓動が早くなる。
これだけの観客やマスコミ関係者がいる中で、ましてや非常階段なんて、いつ誰が来るかわからない。
頭がクラクラしてきた。
今すぐ出ていかなきゃ……!
私は隼人から自分の体を離そうとしたけど
「………は、隼人?」
隼人は私の声が聴こえてないとでもいうように
ギュッと抱きしめてきた。
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