無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「目、それで見えんの？」
「うん、まぁまぁ見える」

昼休み
舞香さんが持たせてくれたお弁当を食べる。


「てか何その弁当。美味そう…！」
「お兄ちゃんのお嫁さんが作ってくれた」
「ふーん、料理上手な人なんだな」


他愛もない話しをして過ごす。


どうしよう、瑛士の家に泊めて欲しいのに
まだ言えてない。


「あのさ、瑛士…？」
「んー？」



俺、自分勝手過ぎるよな


俺には好きな人がいて、それでも良いからっていう恋人がいる。

そんな恋人に泊めて欲しいだなんて、心は違う場所に向いてるのに。


こんなの、瑛士を苦しめてしまうだけ



「あ、いやなんでもない」
「なんだよ」
「はい、あーん？」
「くれんの？ラッキー」


こんなに単純なやつだけど。


きっと心は誰より繊細だから