Take me
第12章 12
「それじゃ、お世話になりました
二人共ありがとうございました。」
学校へ行く前に荷物をまとめて、二人に挨拶をする。
「荷物は学校が終わる頃に、車で運ぶよ」
「うん、ありがとう」
「紘夢くん、ここに居ても良いんだよ?」
「大丈夫です。ここじゃ学校からも遠いし…舞香さん、ありがとう」
舞香さんは遠慮がちに微笑む。
二人は何度も引き止めてくれた
けど、俺は此処に居たくないから。
居れないから。
「いつでも遊びに来てね。」
「それじゃまた、学校終わりに」
「お邪魔しました」
お辞儀をして玄関を出る。
何度見ても立派な一軒家だ。
振り返ればまだ手を振ってくれている二人
軽く手を振り返して学校へ向かう。
学校遠いなぁ
今日は早めに出て良かった。
二人が並んで俺を見送る姿さえ、
いつまでも見ていられない自分がいた。
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