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華のしずく~あなた色に染められて~

第22章 【夕桜~華のしずく~】其の壱~飛花~

「殿、どうかここは私にお任せ下さりませ。この時治、たとえ何にかえましても、お屋形様のご最期を何人にも邪魔などさせませぬ」
 時治が決意の込もった眼できりりと言うと、秀吉は頷いた。
「あい判った。それでは、藍丸、先に参るぞ」
 秀吉は時治にもう一度頷くと、微笑んだ。
 時治が逝こうとする主君に深々と頭を下げる。

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