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華のしずく~あなた色に染められて~

第22章 【夕桜~華のしずく~】其の壱~飛花~

「秀継様、御宿泊先にてご自刃―」
「なに!?」
 それには秀吉の眉が動いた。
「それは、一体いかなることか?」
 時治が続いて訊ねた。
「安良井めの謀反をお知りなされた秀継様はすぐにも右府様(秀吉)をお助け参らせんと飛び出そうとなされしも、安良井の命を受けた者どもに拘束のおん身となられ、身動きできぬ仕儀とあいなられ―。おん自らのご家臣が謀反を起こしたことの不始末をお知りになられ、ご切腹」

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