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華のしずく~あなた色に染められて~

第30章 【剣(KEN)~華のしずく~】 闇に喚ばれし者

 しどろもどろで相槌を打つと、老婆は皺だらけの口許を歪めた。笑っているつもりなのだろう。何しろ、この占い婆の前では隠し事はできない。人が心で思うことは、すべてお見通しなのだから。
「お前さん、青龍刀(せいりゅうとう)という名を耳にしたことがあるか」
 唐突に問われ、主は眼を見開いた。
「青龍刀? あの伝説の宝刀のことかい」

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