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華のしずく~あなた色に染められて~

第29章 【剣(KEN)~華のしずく~】 決意

「そいつは、いつもの、あの旗本の―」
 龍伍が言いかけると、留五郎がシッと人差し指を口に当てた。
「今夜は現場を見た者がいるわけでもねえ。滅多なことは言わねえ方が身のためだぜ」
「―」
 龍伍は唇を噛みしめた。が、どうにも怒りを抑えきれず、留五郎の側に立つ同心に向かって叫ぶように言った。

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