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禁断兄妹

第91章 禁兄 The Final~Love Never Dies~①


やっと抱き合えた
そう思った。

布越しじゃない
しっとりと熱い肌と肌
全身で感じる柊の鼓動
命の息吹


「ああ萌‥‥愛してる‥‥」


「愛してる、愛してるわ柊‥‥」


最後に抱き合ってから
最後に唇を
身体を重ねてから
どれほどの時間が流れたんだろう
どれほどの涙が流れたんだろう

とめどなく頬を伝う涙
私も泣いている
柊も泣いている

そして私達はどちらからともなく顔を上げ
流れる涙のまま見つめ合い
引き寄せられるように
自然に
唇を重ねた。

涙に濡れた唇
息を弾ませながら
柔らかに
優しく
慈しむように
何度も重ねて

やがて柊の軽く開いた唇から覗く舌先が
誘うように私の唇をなぞり
私も舌先を柊のそれと触れ合わせて

やがて深く
互いの口内が一つに繋がり
そこはとろけるような
温かな海

深く求め合い
溶けあう


「‥‥萌と一つに、なりたい‥‥」


吐息混じりの狂おしい囁きに
伏せていた瞳を開いた。

向けられている眼差しは
純粋な渇望に満ちて


「萌が欲しくてたまらないよ」


「私も柊が欲しい‥‥」


「スモールステップは、今日一日で、気が遠くなるほど重ねた。そう考えていいね‥‥?」


「うん」


私は頷いた。

ほんの一日
でも気が遠くなるほどに
もどかしい一日

心にも身体にも
迷いはない


「萌を抱くよ。明日世界が終わっても後悔しないように、思い切り抱くよ」


宣言するような力強い言葉に胸が震え
花びらの奥がじんと疼く。


「うん。抱いて、柊‥‥」


私の言葉に静かに頷いた柊
背中に回されていたその両手が
背骨をなぞりながら下へとおりて
柔らかにヒップを撫であげた。


「‥‥っ」


思わずびくりと跳ねた私を
滴るような色気と野性を秘めた瞳が包み込む。

少年の憂いは既に払われて
光溢れる王者の風格
気がつけばもう柊のペース


「こんなこともするよ。いい‥‥?」


ヒップをそっと割り開くように両手が動き
そして指先が後ろから
潤みの中心にゆっくりと埋め込まれていく。


「あっ、あああ‥‥っ」


「こんなことも‥‥」


前に回ったもう片方の手
その指先がクリトリスにそっと押し当てられた。


「んッ!」

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