
I'll protect you.
第43章 幸せの向こう側
教育学部に近付くにつれて人が多くなる
ほとんどが女の人で、中には入らずずっと廊下から何かを見つめる。
私はその人混みの中を進んでいくけど、
全然前には進まない。
『お願いッ!!通して!』
私がどれだけ叫んでも誰の耳にも入らない。
誰もどけようとしない。
心君に会わせて……っ
『心君……っ!!』
周りのガヤガヤとした話し声に私の声は消しさられた。
「そこどけろ!!!!」
「邪魔すんな!!!!」
その声と同時に
2人の手が私の背中を力強く押した。
