
I'll protect you.
第21章 初恋の人
C組のドアのところでみんなで顔を覗かせながら教室の中を見渡す
「「さーいしょはグー!
ジャンケンッポンッ!」」
「あっち向いてホイ!!!
ヨッシャァァォアア!!!!
この蒸しパンは俺のもんだ」
「頼むって!!!俺弁当ないんだって!!!
その蒸しパンだけは…ッ!!」
「言い訳とはな…
男として覚悟を決めろ…
教祖様の前だぞ!!!言葉を慎め!」
「あ、俺が教祖なの?じゃあ……
さぁ、許しをこうのです…
貴方の汚れた執念を捨て、蒸しパンを勝者に渡すのです…」
「教祖様…ッ!!ですが…ですがッ!!
僕の昼飯がないのです…ッ!!」
「一日くらい食わなくたって死なないから安心なさい…」
『…』
その様子を終始見ていた私達は言葉を失った
…本当にバカみたいなことしてる……
みんなもこんな風になってるのかなぁ…
あの三人ならなってそう…
でも…
『『『『顔は本当にカッコイイ…』』』』
