
残業・メモ子
第54章 公園
“俺が…居る……”
大島の声が…大泣きしていた私の耳に――――届く…
“一人ぼっちの…夜……”
私は……救われた―――…
泣き声も―――…小さくなり……
手に握られた…メモ帳が…
大島と私の間に見える…
「…落ち着いたか?芽依子……」
大島が…優しく頭と背中を撫でてくれた……
コクン……っと…頷く…
「居るんだろ?…出てこい………」
『!!!ぇ…』
大島の腕の中で…大泣きしていた私は…
驚き…大島の顔を下から見上げた!!!
見上げた大島の顔は…キリッと……現れた人影を…睨むように…諭すように…見つめる…
カサ…カサ……
『…え…石割…さ…ん』
そこには…二度と会うことがないと思っていた……
石割が……立っていた…
