残業・メモ子
第53章 男達
「…芽依子は…どうした!」
大島は、石割を怒鳴り……
襟首に力を入れる!!!
「……………知りません…」
石割は…大島と視線を合わせず…答えた……
「“知らない”って…どっちだよ…
“どこに要るか…知らないっ”か…
“あんな女…もう、知らないっ”か…
どっちだよ……」
大島は……石割を睨みつけ…無理矢理に視線を合わせた…
「…後者だよ…
変態…じゃないか―――!!!
お前も…あいつも……」
石割も!大島を睨みつけながら!言葉を吐き捨てた…
しかし…睨んでいる瞳からは……
……涙が―――――…
「人を罵ってる割には…泣き出すとか…
ずいぶん……勝手だな…」
俺は…タバコに…火をつけながら……石割を睨む―――…
「……泣いて…ねーよ…」
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